自動車5団体賀詞交歓会を3年ぶりに実施

2023年1月5日、自動車5団体(自工会部工会車工会自機工自販連)による賀詞交歓会が都内で開催されました。自動車産業による賀詞交換会は2020年以来3年ぶりで、それまでの4団体に自販連が加わり5団体としての開催は初となります。冒頭、自工会会長豊田章男のご挨拶は本人欠席のため、副会長の永塚誠一が以下の通り代読しました。

自工会副会長 永塚誠一

自工会会長挨拶

皆さま、あけましておめでとうございます。

自動車5団体としては、初めてとなる賀詞交歓会をこうして集まって、開催できますことを本当に嬉しく思います。

そして、自動車産業で働く550万人の皆さま。「ありがとうございます」。
私たちが、この言葉から新年をスタートするようになったのは、コロナ危機に直面した21年からになります。
自由に「移動」できることは、決して「当たり前」のことではない。世界中の人々が、それに気づいた年でもありました。
こちらの映像をご覧ください。

コロナ禍でも、黙々と働き、日本の移動を支え続けている550万人の仲間。
せめて、自動車5団体の私たちからだけでも、「ありがとう」を届けたい。
その想いをカタチにしたものが、この映像でした。

昨年、米国、欧州、アジアを訪問する機会がありました。行く先々で感じたことは、「感謝」と「期待」です。
どこの国でも、自動車は基幹産業です。ただ、海外では、日本の自動車産業が現地に根付き、その国や地域の成長に貢献することを「当たり前のことではない」と感じていただいているように思いました。

だからこそ、私たちの存在に感謝し、期待をしてくださる。そして、それこそが、「誰かの役に立ちたい」、「より良い未来をつくりたい」という私たちの原動力になっていると思いました。これが今の日本には無くなってきたと感じております。

毎年恒例ですが、年が明けると、春闘の話題が盛り上がってまいります。賃上げの議論では、「単年」の「ベア」ばかりが注目されてまいりますが、本来注目されるべきは、地道に続けている分配の実績だと思っております。この10年以上、私たちは全産業平均を上回る2.2%の賃上げを続けております。雇用を維持するだけではなく、コロナ禍の2年間、22万人の雇用を増やしております。平均年収を500万円と仮定すると、1兆1000億円のお金を家計に回した計算になります。ただ、ここ日本では、そんな私たちに対して、「ありがとう」という言葉が聞こえてくることは、ほとんどありません。「当たり前」のことに感謝しあい、頑張っている人をたたえ、応援する。
「今日よりも明日を良くする」ために、みんなで必死に働く。その結果、成長し、分配して、「中間層」を増やすことで、私たちは豊かになってまいりました。
日本は、この強みを忘れてしまったのでしょうか?
忘れたなら、思い出せばいい。私はそう思います。カーボンニュートラルをはじめ、今の私たちが直面する課題は、産業をあげて、国をあげて、みんなで一緒に取り組まなければなりません。

今まで以上に、「共感」が大事になってまいります。「共感」という言葉は、「共に」「感謝」すると書きます。「ありがとう」と言い合える関係から生まれてくる「未来への活力」。それが「共感」だと思っております。

今年、私たちには、日本から「共感」を生み出していくチャンスがあります。5月のG7広島サミットは、日本らしいカーボンニュートラルの登り方を各国の首脳にご理解いただく貴重な場になります。
そして、10月の「ジャパンモビリティショー」は、「モビリティの未来」を世界に発信する絶好の機会になってまいります。
G7も、モビリティショーも、「オールジャパン」の力が必要です。そのためには、産業界も官民も、心ひとつに動かなければなりません。
今年のチャンスを生かせなければ、日本の未来は無い。

この危機感をもって、自動車産業は必死に働いてまいりたいと思います。「共に」「感謝」しながら、みんなで動く1年にしてまいりましょう!

皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

自動車5団体2022年活動まとめ動画

会場では、自動車5団体による2022年の活動を振り返る映像を放映しました。

(左から:自工会副会長 片山正則、部工会 有馬浩二会長、車工会 宮内一公会長、自機工 山田勝己理事長、自販連 金子直幹会長)

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